借金返済中の私は、毎月同じことを繰り返していました。
仕事をして。
生活をして。
返済をする。
ただそれだけです。
好きなことは後回し。
欲しい物も後回し。
できるだけお金を使わないように暮らしていました。
もちろん、それは誰かに強制されたものではありません。
借金をしたのは自分です。
だから返済する責任も自分にある。
当時の私はそう考えていました。
だから苦しかったけれど、不思議と逃げたいとは思いませんでした。
ただ一つ、心の中に決めていたことがありました。
終わったら、また人生を楽しもう
返済が終わったら。
好きなことをしよう。
趣味を楽しもう。
安心して眠ろう。
そのために今は頑張ろう。
そんな約束を未来の自分としていました。
今振り返ると、当時の私は好きなことを我慢していました。
ですが、それは諦めではありませんでした。
未来のために選んだ我慢だったのです。
だから、どれだけ苦しくても前を向くことができました。

またバイクに乗りたいな
返済の終わりが見え始めた頃。
ある日ふと、こんなことを思いました。
「またバイクに乗りたいな」
特別な理由はありません。
ただ、のんびりと道を走りたくなったのです。
10代の頃はバイクに乗っていました。
ですが、それから長い間バイクから離れていました。
人生で一番苦しかった時期と重なります。
だから、その時に浮かんだ
「またバイクに乗りたいな」
という気持ちは、自分でも少し意外でした。
忘れていたはずの気持ちが、ふと戻ってきたような感覚でした。
成し遂げたか
その後、私は再びバイクに乗るようになりました。
昔から好きだったことに、もう一度向き合うようになりました。
そしてある時、ふと思ったのです。
もし借金返済中の自分が今の私を見たら、なんと言うだろう。
きっとこう言うと思います。
「成し遂げたか」
と。
羨ましがるのではありません。
安心するのです。
あの頃の自分との約束が守られていたから。
未来を信じて頑張った自分が報われていたから。
私はそう思います。

私が本当に欲しかったもの
私は長い間、バイクに乗りたかったのだと思っていました。
ですが今は少し違います。
本当に欲しかったのは、バイクではありませんでした。
好きなことに夢中になれること。
夜、安心して眠れること。
そして、自分で選んだ人生を歩んでいると思えること。
私が欲しかったのは、そんな暮らしだったのです。
あなたにとっては何ですか?
私にとって、それはバイクでした。
ですが、あなたにとっては違うかもしれません。
読書かもしれません。
旅行かもしれません。
家庭菜園かもしれません。
仕事かもしれません。
大切なのは何を選ぶかではなく、それが自分の心から望んだものかどうかだと思います。
未来の自分との約束。
あなたにも、そんなものはありますか。
もしあるのなら、どうか大切にしてください。
それはきっと、あなたが思っている以上に大切なものだからです。


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